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1on1の目的と導入方法を徹底解説

1on1の目的と導入方法を徹底解説

この記事は1分ほどで読めます (約887文字)

導入企業も多い、1on1ミーティング。上司と部下のコミュニケーションの活性化だけでなく個人の成長と企業の成長をリンクさせる、手段のひとつです。

ここでは1on1ミーティングの意味や導入の仕方を説明します。

1on1ミーティングとは

上司と部下が1対1で行う対話形式の面談のことを「1on1ミーティング」または「one on one」と呼びます。

大手企業が集まる米国シリコンバレーでは、当たり前の習慣として実施されており、数多くの海外企業が取り組んでいることで、日本企業においても導入するケースが多くなっています。

1対1の面談というと、評価面談と混同してしまう方も多いかと思いますが、目的や実施方法が大きく異なります。

個別面談・個人面談と何がちがう?

評価面談に代表される個人面談や個別面談との大きな違いはその「頻度」です。

評価面談は一般的に半期~四半期に1度行われるのに対し、1on1ミーティングは、週に1回、最低でも月に1回実施することが多いものです。

1回の実施時間は約30分程度で、短いサイクルで定常的に実施するという点が通常の面談との大きな違いとなります。

1on1ミーティングの実施目的

部下の育成、部下の悩みや現状の課題に寄り添いながら、部下の能力を引き出すことが最大の目的となります。

これまで、一般的な上司・部下間における1対1のコミュニケーションといえば、目標管理制度(MBO)における人事評価面談、もしくは皆の前で言えない指摘事項を伝えるシチュエーションなど、ネガティブな印象が強いものでした。

1on1ミーティングでは世間話から仕事の悩みなど、普段話せないことを話せる時間として部下に活用してもらい、部下が「話してよかった」と思えることが、第一のゴールとなるのです。

1on1ミーティングの実施方法

では、実際に1on1ミーティング実施するにあたって、どういった手順でどのような点に注意をすればよいのでしょうか。

4つの工程に切り分け、解説します。

工程①:目的の設定と周知

まずは、1on1ミーティングの目的、そして実施に関する周知を行いましょう。

いきなり「面談を実施する」と伝えるだけでは、何を話せばいいのか分からず、場合によっては部下が思ったことを話すことのできない、無意味なミーティングとなってしまいます。1on1ミーティングが部下の成長のための時間であることは、直接的でなくとも伝えるべきでしょう。

また、部下自身にも有意義に時間を使ってもらうためにも、中長期的な視点で意義がある点、どのように自身の成長の糧にしてほしいのかを最低限伝える必要があります。

工程②:会議を設定する

会議の設定は上司・部下、どちらが設定しても問題はありません。ただし、1on1ミーティングは定期的に行わなければ意味をなしません。通常業務に逼迫されて優先度が下がってしまわないように注意をしましょう。

共有のカレンダーに定期的な予定として組み込む、都合がつかない場合には必ず日程変更を行うというルールを徹底してください。

工程③:1on1ミーティング実施

実際にミーティングを実施した際には、必ず部下の話を個人的に議事録に残すなどの工夫が必要となります。毎回振り返りを行う必要はありませんが、上司が部下の話した内容を忘れてしまっては、信頼関係を構築することは不可能です。

工程④:継続的に実施する

1on1ミーティングに慣れていないうちは、その効果や意義を見出すことができない可能性もあります。しかし、持続的に部下とコミュニケーションをとることにより、部下の質問の質であったり、それに対する回答、部下の育成を必ず実感することができます。

「時間を作らずとも、自身の部下は相談をしてくれる」というのは、上司が陥ってしまいがちな勘違いです。部下からすれば、忙しい上司に気軽に相談ができるわけではありません。

1on1ミーティングは、言ってしまえば部下から上司へコミュニケーションがとれる唯一の場であることを認識しておきましょう。信頼関係構築にもつながるというメリットがあることを忘れず、継続的に行うことをお勧めします。

この記事を書いた人
名越 和徳

名越 和徳