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人事評価における「定性評価」に必要な項目は?定性評価を上手く活用するための方法も解説

人事評価における「定性評価」に必要な項目は?定性評価を上手く活用するための方法も解説

この記事は2分ほどで読めます (約1040文字)

定性評価とは?

数値的に表すことのできる定量評価の対義語であり、性質や耐性、方針、プロセス、姿勢など、目に見えないものや形にならないもの、数値化できない対象を評価することを「定性評価」と呼びます。

人事における「定性評価」とは

定量評価と比較しても明確な基準を立てづらい定性評価ですが、人事評価において重要な評価基準となります。

数値だけではない部分に目を向け、適切に評価を実施することで社員のモチベーション向上やチームワークを高めることができます。特に定量評価できない業務や実績の少ない新人社員を評価する際に、定性評価は重要となります。

定量評価と組み合わせる

とはいえ定性評価のみでは、実際に組織にどれだけ貢献したか、会社の売上や利益に対してどういったインパクトをもたらしたかは測ることができません。

数値化が可能な定量評価と組み合わせて利用することで、より偏りのない評価が可能となるのです。

定性評価と定量評価の組み合わせ事例

例えば評価対象が営業社員であった場合、売上や受注件数といった定量評価が適切に評価を行います。

一方で売上が低くとも

  • 「プロダクトへの理解が深く多くの社員が頼りにしている」
  • 「協調性が高く数値で図らずとも組織貢献度が高い」

といった場合には定性評価が適切な評価基準となります。

従業員から見れば自身の行動を適切に評価してくれているというように、モチベーション維持や成長意欲を促すことができます。

人事評価で定性評価を用いる場合に注目すべき項目

定性評価を実施する際は、明確な基準を設ける必要があります。

具体的な項目は以下となります。

  • スピード
    • 業務をこなすスピード、報告・連絡・相談が迅速に行われているかどうか
  • 工夫
    • 改善のための提案ができているか
  • 知識
    • 商品・製品やプロダクト、自社や取引先に関する知識が備わっているか
  • 規律性
    • 身だしなみや態度に問題がないか、整理整頓ができているか
  • 責任性
    • プロジェクトに対する責任意識、クレームへの対応が適切かどうか
  • 積極性
    • 業務に対する積極性や前向きな姿勢
  • 協調性
    • チーム内での関係性や社内イベントなどに協力的であるか

人事評価に定性評価を用いる際の注意点

定性評価では、以下のような不適切な評価が行われる可能性が高いことに注意をしましょう。

  • ある一点が優れているため、他の点も優れているように感じてしまう
  • 面接や面談をした際の第一印象によって評価が左右されてしまう
  • 直近の行動を参照することにより、それ以前の評価を軽視してしまう
  • 性別や年齢、学歴などの先入観に影響された評価となってしまう

これらは人事考課エラーと呼ばれ、意識せずとも生じてしまう評価エラーとなります。完全に排除することは困難ですが、「考課者訓練」などを実施することである程度は回避することが可能です。

定性評価を用いる場合は多面評価を実施する

前述のような偏った人事考課エラーをより排除するためには、評価者の主観をなくすことが効果的です。

そのための方法のひとつが「多面評価」です。

多面評価とは、上司だけでなく部下や同僚などが評価に参加すること。多面的な評価により、客観的で公平な評価を実現することができます。

また、評価される側の従業員も「上司からどう見られているか」ではなく「周りからどう見られているか」を把握できるため、その評価を真摯に受け止め、業務に反映するすことができるのです。

多面評価をサポートする機能を備えたツールやシステムを利用することで、簡単に多面評価が可能であるため、定性評価を用いた人事評価を検討するのであれば、ぜひ一度導入を検討してみてはいかがでしょう。

この記事を書いた人
名越 和徳

名越 和徳

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