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中途採用社員がすぐ辞める理由。中途社員を戦力外にしないためには

中途採用社員がすぐ辞める理由。中途社員を戦力外にしないためには

この記事は2分ほどで読めます (約1069文字)

書類選考も慎重に行い、経歴もチェックし十分に要件を満たすと判断し、面接も複数回行い、しっかりと人柄や対人スキルも確認した。条件面や相手の要望もしっかり聞き出し、順調に自社での勤務を開始したと思っていた。

レジュメや面接の応対を見れば即戦力として確約してもらえるだけの人材であったはずなのに、

  • 活躍することができずに戦力外のお荷物扱いを受けてしまう
  • 期待したパフォーマンスを出していたし、社内の評価も高かったにもかかわらず、すぐに辞めてしまう

なぜこのような事態に陥ってしまうのでしょうか。そこには中途社員に対する「過剰な期待」や「合意形成の欠如」が原因になります。

即戦力と期待された中途採用社員がなぜ活躍できないのか

即戦力と期待された中途採用社員がなぜ活躍できないのかその原因を解説します。

中途採用に対する期待値が高すぎる

中途社員の採用市場において最も重要視されることは「経験とスキル」です。応募者がどの程度のことができるのか、どういったことを経験してきたのかがポイントです。
もちろん応募者も理解しているので、自分のこれまでの経験をより魅力的に見せるべく書類や面接に向けて準備をします。

決して嘘偽りを書いているわけではないのでしょうが、プレゼン能力の高い応募者に対して、採用者側は実際より大きく期待してしまい、「この人なら即戦力間違いない」「あれもこれも任せて大丈夫だ」と判断してしまいます。

いくらスキルがあるといっても、新しい職場には独自のローカルルールややり方といったものがあります。当然、人間関係も新しいものに変わります。まずは人間関係の構築から始めて業務を円滑に進めようと思っている中途採用者に対して、今すぐの成果を押し付けてしまっては能力を発揮できません。

まずは 環境になれるサポートから行うことが必要不可欠 です。

採用後のフォローがない

即戦力だから現場に飛び込ませてあとはうまいことやってくれ、というのは採用側の怠慢。いくらスキルや経験があったとしても、転職先は勝手知る今までの職場とは違い、たくさんの知らないことが存在します。信頼して採用することはいいことですが、採用後にフォローをしないこととは違います。
きちんと職場になじめているか、能力を発揮できているかなど、細かいフォローを事業部と人事双方が行っていくことが重要になります。

社風やビジョンを共有していない

スキルを重視する中途採用にありがちなミスです。
実務とスキルの適性ばかりを観察するがあまり、一番大切な「そもそも応募者が職場に合っているかどうか」を疎かにしてしまうことで起きてしまいます。輝かしい実績と素晴らしいスキルを持っていたとしても、相手は機械ではなく人間です。社風や環境に合う人材なのかどうかは、しっかりと見極めて不安点を消す採用活動が必要です。面接に際して、正直に会社の課題を説明したり、ビジョンや理念の説明を行い、どう言う解釈をしたか、共感してくれるか?といったことを確認することも重要となります。

また実際に入社した後の感想や悩みなども定期的にヒアリングを行いましょう。

中途採用の価値を最大化するためには

中途採用がたとえ即戦力であっても、すぐに活躍できるわけではないことと言うことを理解いただけたと思います。

では、中途採用の価値を最大化するためにはどのようなことをすべきなのでしょうか。

ミッションを共有する

中途採用社員は自社で活用できるノウハウやスキルを持っているはずです。そのノウハウやスキルを活用するために、タスクベースの仕事を任せるよりも、ミッションを与える方法をおすすめします。

ミッションを達成するためのメンバー構成や必要条件を確認し、達成に向けてサポートできることであればサポートをする。実現不可能であれば、状況を説明し別の方法を一緒に考えていきます。

中途採用社員は新しい風と認識する

中途採用社員に期待することはスキルや能力に限りません。会社に新しい考え方やノウハウを持ってきてくれる重要な人物と考えてください。社内ルールや慣習で固まってしまっている頭を柔らかくするチャンスです。中途採用社員も様子見状態であることが多いかもしれませんが、遠慮せずに発言できる環境を用意することが相互理解と活躍の糸口となります。

コミュニケーションを徹底する

中途採用社員が使えないという評価や戦力外の烙印を押されてしまう原因は、コミュニケーションを徹底することで解決ができます。
例えば、入社後の職場とのミスマッチなども、その後のコミュニケーションを徹底すれば解消が可能です。
入社後のフォローアップとして、現在の状況や悩みなどを聞き出すアクションをしていれば、その原因を探り当て、解決に導く第一歩を踏み出すことができます。

中途採用社員はひとり、企業はその他全て。この関係の中で中途採用社員が様子見になってしまうことは仕方がないこと。企業側の多くの人が積極的にコミュニケーションを図ることで相互理解が深まり、適材適所や本当の能力を引き出すことにつながります。

職場のコミュニケーションを活発化させるツールを導入する

社内コミュニケーションを活発化させるツールを導入することも解決の手段をしては有効です。社内SNSの運用などもコミュニケーションの活発化に有効な手法のひとつ。全体に周知ができ、さまざまなメンバーのやりとりを見ることができれば、中途採用の人材であっても、社内の人間関係に慣れる助けとなってくれるでしょう。

この記事を書いた人
名越 和徳

名越 和徳