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経営理念とは。ビジョンとの違い、目的と作り方を解説

経営理念とは。ビジョンとの違い、目的と作り方を解説

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経営理念とは、組織と従業員が企業の未来への指針となるもの。

経営者が示す企業の価値観や企業の存在意義を示します。時代の変化やニーズによって再定義することもあります。

ここでは経営理念を基軸として、企業理念やビジョンとの違い、目的や作り方について解説します。

経営理念とは

経営理念は企業の目指すべき方向性を指し示しているため、従業員にやるべきことを理解し、理念に基づいた行動を成果につなげられます。理念を浸透させることにより、企業の存在意義を証明することになるので、社会的信用を得ることができます。

企業理念と経営理念の違い

経営理念がその時の経営者が企業の目指すべき方向を指し示した内容に対して、企業理念は創業者が起業時に込めた想いになります。

企業理念は創業者の創業時の想いなので、変わることのないものでもありますが、経営理念は社会の変化や業態の変更によって企業の目指すべき姿が変わった時に作り直すことがあります。

経営者が交代した時も理念が変更されることがあります。経営者が変わるのだから、企業の進むべき道が変わるというのもわかりやすいですね。

同じ理念でも、企業理念が創業者がどういう想いだったかという内容に対し、経営理念は何を目指すかに着目している点で大きく違います。

ビジョンと経営理念の違い

経営理念をもとに具体的に企業としてどうあるべきか、目指すべき目標など経営理念に基づいた目指すべき企業のあり方を指します。

理念を根幹として、企業活動を行う中で、どういう組織をつくっていくか?ということになります。

どちらかというと、経営者が企業を通して体現する想い。ビジョンは従業員が目指す姿といったニュアンスでとらえるのも良いかも知れません。

経営理念を作る目的

経営理念は経営者の考えを内外に示すことができます。企業のあるべき姿や将来像を共有することで、その上で、従業員や会社が判断すべき方向性が明確になります。

理念の共有が浸透することで、従業員も行動するべき軸ができるので、仕事を進めやすくなります。

経営理念の作り方

経営理念は経営層やマネージャー層が理解すればいいものではなく、全社員が共有する必要があります。

覚えやすく、方向を指し示し、何をすればいいのかをイメージできる言葉で説明することで、浸透はより深くなります。

とはいえ、具体的な理念になってしまうと、社員が共有できなくなってしまう。覚えられないということになるので、できるだけ覚えやすく短くかつ理解できるものが良いです。

良い経営理念は目的を明確にし行動を示す

良い経営理念は目的を明確にし、それに向かってどう行動していくか?を示しています。

例えば、竹中工務店の経営理念「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」といった業界においての目的とそのための行動と結果が明確かつ短く端的に示されています。

経営理念は社内外に示すものなので、社員、顧客、世間が理解し納得するものが良いでしょう。奇をてらったものではなく、素直にシンプルにかつ企業活動を表すものを考えましょう。

経営理念は全社員で共有する

経営理念は、会社が進むべき道を示す、全従業員の共有する価値観。経営理念をスタートとし、全社員が同じ方向に向いてすすんでいくことが大切。

経営理念を作る過程では従業員を巻き込んだり、ディスカッションを行って共通認識を持たせることができますが、後から入った社員のために共有会やディスカッションを行うことはお勧めしません。なぜなら、経営理念に共感して入った前提であるのでより経営理念に真摯に向き合っていると考えられるからです。

採用活動での会社説明で業務内容やジョブディスクリプションの具体的な説明の前に、自社の経営理念とその目的を説明し、経営理念にたいしてどう思ったか、どう行動するかを質問をすることをお勧めします。経営理念に共感できない人は会社と違う方向性を向いている人物。お互いが期待しているものが違うので、退職リスクやモチベーションの低下につながります。

一方で、経営理念に共感して入社した従業員にも経営者がマネージャー層が経営理念に即した行動を行っているかというのは重要な評価基準になります。経営理念が立派でもその理念に沿った行動ができていない、矛盾しているとこちらも退職リスクやモチベーションの低下につながります。まずは幹部から経営理念に沿った行動を示していくことが大切になります。

この記事を書いた人
名越 和徳

名越 和徳